大規模コアアップデート。今、何が起こっているのか?


2024年3月6日、Googleは大規模なコアアップデートを行った。AIによって大量生成され続ける機械的コンテンツを一掃するためだ。


余波、そして、撃沈


私の運営するブログの一つは完全にその余波を受けて、あえなく撃沈した。とは言え、そのブログは私が全て記事を書いた、AIとは無縁の100%手動によるアーカイブだ。ただ、Googleの検索エンジンはそれを判別することが出来なかったようだ。


ここから推測できるのは、アップデートされた検索エンジンは、AIに生成された記事と人間による記事の判別が出来るような状態ではないということだ。それでもGoogleが未完成のアップデートを強行したのは、それ以上にAIによるウェブ空間の侵食が深刻で、Googleの利益の柱となる広告事業に悪影響が出ることが避けられなかったからだろう。


仮に、私のブログが消し飛んだ理由が他にあったとしても、実際、人間の書いた文章とAIが生成した文章を判別することは、ほぼ不可能になっている事実は変わらず、いずれにせよ、検索エンジンはそれを判別できなくなる未来は近い。


現時点で判別できる基準としては機械的に量産されたかどうか、という点にある。短期間に大量のコンテンツを生成しているならば、それは人間業ではないだろうという推測の上に成り立つ基準だ。もし、大勢のライターを雇い大量の記事を投稿するとしたら、もはや、この基準は役に立たないが。


果たして、GoogleはAI自動生成コンテンツを一掃できるだろうか?


一時的には成功したかに見えるが、それは長くは続かないだろう。勝手な個人的予測では、もって1年ぐらいだろう。いずれ自動生成コンテンツを抑えきることが出来ず、AIを駆使したSEOによって徐々に検索エンジンの精度が失われ、ユーザーはChatGTPやCopilotといった対話式AIを通してウェブ上のリソースを利用するようになる。それは広告ビジネスの終焉を意味する。


かつて、AIによって人々が仕事を奪われると言われていた。しかし、ここにきて見えてきた未来は巨大企業が鎖をつけてコントロールするはずだったAIという飼い犬と、それを利用し利益だけを追求し続ける資本主義によって、諸共、大きな蟻地獄に引きずり込まれて滅び去るといった可能性だ。


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